自宅で手軽にできるホームホワイトニングは、歯を白くする方法のひとつとして人気があります。
歯科医院で作成した専用のマウスピースと低濃度のホワイトニング剤を使用し、毎日少しずつ白くしていくのが特徴です。
オフィスホワイトニングに比べると即効性はありませんが、自然な仕上がりで長持ちしやすいのがメリット。一方で、効果を実感するまでに時間がかかるなどのデメリットもあります。
この記事では、ホームホワイトニングのメリット・デメリット、効果、耐久性について詳しく解説し、自分に合ったホワイトニング方法を選ぶためのポイントを紹介します。
ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングとは、ホワイトニング剤とマウスピースを使って歯を白くしていく施術のことです。最初の通院以降は自宅で進めていく形になります。
歯科医院でホームホワイトニングを始める場合、ホワイトニング剤のタイプによって流れが少しだけ異なります。
デイタイプ
デイタイプとは、日中に行うホームホワイトニングのことです。マウスピースにジェルを入れ、30分~2時間程度装着することで歯を白くしていきます。日中にホワイトニングするため、万が一口内トラブルが起きてもすぐに相談できます。
デイタイプで使用されるホワイトニング剤には、濃度6~14%ほどの過酸化水素が含まれていることが多いです。オフィスホワイトニングと比較すると濃度は低いですが、ゆっくりと時間をかけることで歯が持っている本来の白さを取り戻すことができます。
ナイトタイプ
ナイトタイプとは、就寝前にマウスピースを装着するホームホワイトニングのことです。就寝中にホワイトニング効果が現れますので、目が覚めた際に実感しやすいタイプとなります。仕事などで日中マウスピースを装着できない方におすすめです。
ナイトタイプの場合、デイタイプとは違って過酸化尿素が含まれていることが多いです。過酸化水素に比べて効果は緩やかですが、就寝中に使用するには過酸化尿素の方が適しています。
デイタイプ・ナイトタイプを併用してホームホワイトニングを進めていくこともできますよ。
個人輸入はNG
濃度が高ければ高いほどホワイトニング効果には期待できますが、高濃度薬剤を扱う場合は歯科医師の指導が必要です。
通販サイトによる個人輸入を活用すれば、濃度10%以上のホワイトニング剤を購入することができますが、安全にホワイトニングを進めていきたいのなら、個人輸入は絶対に利用してはいけません。
痛みが強くなることもあれば、そもそもホワイトニング成分が含まれていない偽物の可能性もあるからです。仮に何か口内トラブルが起こっても自己責任となり、誰も責任を取ってくれません。
歯科医院に行ってもすぐに対応できないケースもありますし、診察料・治療費はすべて自己負担となります。どうしても高濃度なホワイトニング剤を使用したい場合は、オフィスホワイトニングを検討してみると良いでしょう。
他の医療ホワイトニングとの違い
医療ホワイトニング施術には、ホームホワイトニングの他に2つの方法があります。
| 種類 | 効果実感までの期間 | 白さの持続期間 | 費用相場 | 痛みの可能性 |
|---|---|---|---|---|
| ホームホワイトニング | 約1~2週間 | 約6ヶ月~1年 | 2万~5万円 | 少ない |
| オフィスホワイトニング | 1回目から効果を実感 | 3~6ヶ月 | 3万~10万円 | あり(知覚過敏リスク) |
| デュアルホワイトニング | 1回目から効果を実感 | 1年以上 | 5万~10万円 | あり(知覚過敏リスク) |
高濃度のホワイトニング剤を使えるオフィスホワイトニングは、ホームホワイトニングと比較して即効性に優れています。施術は医師か歯科衛生士が行うため、安心感も高いです。その分、費用が高めで痛みを感じやすいのがデメリットです。
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する施術で、即効性と持続性に優れています。ホワイトニング効果に特化した施術のため、費用が高く通院やマウスピース管理など手間も多いのがデメリットです。
ホームホワイトニングの効果と持続期間
ここからは、ホームホワイトニングのホワイトニング効果と持続期間について見ていきましょう。
効果が出るまでは2週間~1ヶ月程度
ホームホワイトニングの場合、個人差はあるものの施術を開始してから効果を実感するまでに「1週間~2週間程度」かかるとされています。
これはあくまで歯が白くなったと実感するまでの期間であり、2週間経過したから止めるといった自己判断はNGです。目的とする白さになるまでは、ホワイトニングを続けるようにしましょう。
色戻りしにくく、半年~1年ほど白さをキープできる
ホームホワイトニングは、歯の内側(象牙質)にまでホワイトニング成分を浸透させていくため、色戻りしにくいという特徴があります。
こまめな歯磨きを忘れなければ6ヶ月程度、メンテナンスを徹底すれば1年程度は白さを維持することも可能です。オフィスホワイトニングよりも白さが長持ちしやすい傾向があります。
それに加えて、ホームホワイトニングの効果が切れたと感じたら「ホワイトニング剤の買い足し」で再スタートすることが可能です。
オフィスホワイトニングであれば再び歯科医院まで通院する必要がありますが、ホームホワイトニングであれば自宅にいながら再スタートできます。この点もホームホワイトニングの利点といえるでしょう。
ホームホワイトニングのメリット・デメリット
ここまでホームホワイトニングの特徴を簡単にまとめてきましたが、今一度メリット・デメリットという形で見てみましょう。
ホームホワイトニングのデメリット
- ホワイトニング効果を実感するまでに時間がかかる
- 人工歯など神経のない歯には効果が少ない
- マウスピースが作られるまで始められない
- マウスピースに慣れるまでストレスを感じやすい
- マウスピースの管理を徹底しなくてはいけない
ホームホワイトニングのデメリットは、効果を実感するまでに時間がかかるという点です。最終的な白さはオフィスホワイトニングよりも期待できますが、最低でも1週間は経たないと白くなったと実感しにくいでしょう。
マウスピースが届かない限り施術を始められないため、何かしらのイベントまでに白くしたい…という場合は、間に合わない可能性があります。マウスピースの洗浄・管理を徹底しないといけない点も人によってはストレスになりそうです。
ホームホワイトニングのメリット
- 歯の内側からしっかりとホワイトニングできる
- 色戻りが遅いため白い歯を維持しやすい
- 通院回数が少ないためスケジュール管理がしやすい
- クリニックによってはオンライン診療にも対応
- ホワイトニング効果とコスパのバランスが良い
ホームホワイトニングの強みは、「歯本来の白さを取り戻すことができる」という点です。
ホワイトニング剤をゆっくりと象牙質に染み込ませることで、歯の内側からキレイにすることができます。そのため、しっかりとメンテナンスすれば1年近く白さを維持することも可能です。
通院回数もマウスピース作成のための1回だけで済むことが多く、通院の手間もありません。1回目の通院もしなくていいオンライン診療に対応しているクリニックもあります。仕事が忙しい方でも、ホームホワイトニングを始められるのです。
白さを実感するまでに時間はかかりますが、ホワイトニングの目的である「白さ」と「維持」を両立できるのがホームホワイトニングです。費用相場も2万~5万円程度であり、非常にバランスの取れたホワイトニング施術だと思います。
ホームホワイトニングを受けるときの流れ
ホームホワイトニングの流れに関しては、「歯科医院パート」と「自宅パート」に分けられます。
①:カウンセリング&クリーニング(虫歯や歯周病がないか確認)
予約した歯科医院に通院し、歯の状態やホワイトニングについてのカウンセリングを受けます。もし虫歯や歯周病リスクが低く、ホワイトニングしても問題ないと判断されれば先に進みます。
カウンセリング時には、以下のようなことを聞いておきましょう。
- 目標とする白さを明確にする
- ホームホワイトニングのデメリット(リスク)
- マウスピースの適切な取り扱い方
- トラブルが起きた際の対策
申し込みをした後、マウスピースの歯型を取るために、歯のクリーニングを行います。最初のクリーニングは施術代に含まれていることが多く、基本的には無料で受けることが可能です。もし有料の場合は、3,000~4,000円ほどが相場と言われています。
②:マウスピース作成(通常約1~2週間前後で完成)
歯型が取れると、マウスピースの作成に入ります。歯科医院で作成するパターンと、マウスピース専門機関に委託するパターンがあり、後者は受け取りまでに時間がかかります。
マウスピースができない限りホームホワイトニングは始められませんので、自宅で待つようにしましょう。
③:マウスピース & ホワイトニング剤を受け取る
マウスピースが完成したら自宅にマウスピースとホワイトニング剤(ジェル)が届きます。
マウスピースを装着する前に、しっかりと歯磨きをして歯の汚れを除去します。汚れや食べ残しがあると、ホワイトニング剤が染み込まずホワイトニング効果が出にくいです。色がムラになってしまう可能性もあります。
④:自宅でホワイトニング開始!

マウスピースに指定された量のホワイトニング剤を入れ、装着します。基本的には、1歯分のスペースに米粒ほどの量を入れることになるでしょう。マウスピース装着時にはみ出てしまった薬剤は、歯茎などに刺激を与えないようティッシュなどで拭き取ります。
薬剤の種類・濃度によって装着時間は異なりますが、約1~2時間ほど装着したらマウスピースを取り外します。
その後、軽く口をゆすいでマウスピースを洗浄します。マウスピースを洗わず放置しておくと、細菌が増殖してホワイトニング効果が出ないだけでなく口内トラブルの原因になってしまうため注意です。
熱湯だとマウスピースが変形する恐れがあるので、洗浄時には必ず水にすることも頭に入れておきましょう。最後に、歯に付着したホワイトニング剤を落とすために優しく歯磨きを行います。ここまでの流れを希望する白さになるまで続けていくのが自宅パートです。
メンテナンスを行う
施術を開始してから1週間ほど経過したくらいに、歯科医院に通院して歯の状態を確認してもらいます。このメンテナンスは任意ですが、ホワイトニング効果が出ているか、知覚過敏は出ていないかなどの確認ができるためおすすめです。
ホームホワイトニングを行う時の注意点
最後に、ホームホワイトニングを行う際に気を付けるべきポイントについて解説していきます。
被せ物や詰め物はホワイトニングで白くできない
多くの人が勘違いしていますが、「神経のない歯」はホームホワイトニングでは白くできません。なぜならホームホワイトニングは、歯の内側にある象牙質の色素沈着を分解・漂白することで歯を白く見せる施術だからです。
・虫歯治療で神経を抜いた歯
・人工歯(被せ物・詰め物・銀歯など)
これらの歯をホームホワイトニングすると、健康な歯とムラができてしまって余計に目立ってしまいます。もしこれらの歯をホワイトニングしたい場合は、オフィスホワイトニングを検討してみましょう。
その他にも、セラミックのような新しい被せ物にすることで白く美しい歯にすることも可能です。
ホワイトニング期間は食事に気を付ける
ホワイトニング期間中は、以下のような食べ物・飲み物はできるだけ摂取しないようにしましょう。
| 食べ物 | 飲み物 | |
|---|---|---|
| とくに注意したいもの | カレー(ターメリック) | – |
| ポリフェノールやカテキン | チョコレート | 赤ワイン・白ワイン・紅茶・緑茶・コーヒー・豆乳 |
| 調味料 | 醤油・ソース・ケチャップ・味噌 | – |
| 酸性が含まれているもの | イチゴ・ブルーベリー・柑橘系などの果物 | コーラ・サイダー・お酢・スポーツドリンク |
とくに「カレー・赤ワイン・調味料類」です。見ただけでも着色しそうなものばかりなので、意識して控えるようにすれば、摂取量を減らすことができます。
紅茶、緑茶など一見着色しそうにないものにもポリフェノールは含まれており、頻繁に飲むと着色するため気を付けましょう。
ただし、「絶対に口にしてはいけない」というわけではありません。我慢し過ぎるのもストレスなので、上記のものを口にした際にはお水で口をゆすいだり、こまめに歯磨きするようにしましょう。それだけでも着色するリスクを軽減することができます。
正しい薬剤量を使用する
マウスピースに塗布するホワイトニング剤の量は、必ず医師に指定された量にしてください。余分に塗布したホワイトニング剤はマウスピースから溢れてしまい、歯茎などに付着して炎症を起こす可能性があります。
ホワイトニング剤を多く使えば効果が高まるわけでもありません。適切な量だからこそ、効率的にホワイトニングしていくことができるのです。多く使ってしまうと予定よりも足りなくなってしまい、買い足すために余計な費用もかかります。
着用時間を守る
マウスピースを着用する時間が長ければ長いほどホワイトニング効果が出るのでは?と感じるかもしれませんが、残念ながらそのようなことはありません。
ホワイトニング効果は一定であり、むしろ長時間着用することで知覚過敏などの口内トラブルを招く可能性が高くなります。
基本的には1~2時間が着用時間となっていますが、使用するホワイトニング剤の濃度によって異なります。初回カウンセリング・診察時に医師から「着用時間は〇時間前後に抑えるように!」と指示がありますので、その時間を厳守するようにしましょう。
就寝時にマウスピースを装着したままにするのも避けましょう。なぜなら、ホワイトニング剤が漏れてしまい、しみたり痛みが出たりする可能性があるからです。すぐに拭けばそこまで問題になりませんが、寝ているとそのまま放置した状態になりますよね。
マウスピースを強い力で噛みしめない
マウスピースに慣れていないとむず痒く感じることがあり、装着時に強い力で噛んでしまうことがあります。しかし、ホワイトニング用のマウスピースは、歯ぎしり矯正用のマウスピースとは違って噛む力に対して強く作られていません。
強く噛み締めてしまうと、マウスピース自体が破損してしまいます。破損するとホワイトニング剤が溢れ出て歯茎にかかってしまいますし、マウスピースも買い直しになります。余計な出費になってしまいますので、装着中は意識して噛まないようにしましょう。
